Skip to content

2008年最後に

今年最後になってすごい勢いで書きました。
普段から少しずつでも書いておけばいいのにとは思うのですが、でも実際そんな余裕がない日常であったことも確かです。
でもこうやって書いてみると、やはりブログを作ってよかったと思います。別に人に言われるわけでもなく、締め切りがあるわけでもなく、その中で思ったことを好きなように書けるということがありがたいです。

つい数日前、管理人さんが「イルミネーションを見てきた」と東京タワーの写真を送ってくれました。ニュースでも「東京タワーが50周年」という話題がありましたが、それを見て思い出しました。
私が小学校1年の時、この東京タワーが出来たのです。3月31日生まれの長女である私は、親が幼稚園に行かせるのも忘れて、6歳になって1週間で小学校へ入るときは自分の名前も書けず、ピアノはソナチネなど弾いていましたが集団生活はまったく初めて、何をやるにも他の子より時間がかかっていました。でも別に全然いじけてなくけっこう社交的だった。
2年生のとき何人かのクラスメイトと話をしているとき、東京タワーが話題になった。私は何のことか分からず「東京タワーって何?」と訊いたら、男の子たちから「こいつ東京タワー、知らねえんだってよ!」とさんざん大きな声で言われ、「私って世の中のこと知らないんだなあ。」と思った。それでもまったくいじけることなくやってこられた。

最近もう一つ思ったのは、私が学生時代ぐらいまでは電車の中で腰掛けているときは、前に立っている人の大きな荷物を持ってあげたり、また持ってもらったりするのが当たり前だった。長距離列車に乗ったら、隣の席に座っている人とは必ず世間話をした。
たった2・30年の間にずいぶん変わったなあと思う。それにこんなこと考える自分はそれなりに、ずいぶん長く生きてきたということだ。

私が子どもの頃から「ピアニストになりたい」と思っていた時代と、いわゆるクラシック音楽の立場(?)もずいぶん変わってきているはずだ。音楽に限らず、世の中の色々な関わりが、つながりが変わってきている。希薄になっているように見える。だから余計、音楽がもし心から心に伝わる瞬間が持てたら、それはほんとうに素敵なことだ。

最近自分より若い世代の人がしっかりした演奏活動をしているのに触れる機会もいくつかあり、自分が通ってきた道を振り返ることもありますが、音楽の力を信じていられる自分もまた、しっかりやっていこうと思っています。
来年も機会があったら是非コンサートにおいでください。
ではどうぞ良いお年を。